ジムニーの走破性をアップさせたいなら、リフトアップやマッドタイヤに交換するのが第1段階です。
ほとんどの場合は第1段階のカスタムで事足りると思いますが、ハードな場所を走るなら第2段階のひとつである「2Lo」が必要となる場面が出てきます。
今回はジムニーの難所デバイスのひとつである「2Lo」についてどんなものか?どう使うの?など詳しく紹介していきたいと思います!
2Loとは
まず最初に2Loとは、2駆のローギアの事を指します。
ジムニーにはトランスファー(副変速機)があり<4Lo – 4Hi – N(ニュートラル) – 2Hi>の中から駆動方式を選べます。使用パターンとしては…
- 4Lo:険しい林道やクロカン
- 4Hi:フラット林道や雪道
- 2Hi:オンロードや普段使い
になると思います。普通の使い方なら2Loは必要ありません。
しかし、難所を走るジムニー乗りにとっては2Loが必要になる場面もあるのです。
どんな場面で使うの?
2Loが使われる場面は主に4×4トライアル競技のアクセルターンです。切り返さないと曲がりきれないタイトターンでは、アクセルターンによってクルリと向きを変えることができます。
4×4トライアル競技は後退することが減点の対象となるため、切り返さずに進むテクニックが必須となります。
▼ルールについてはこちらをチェック▼
▼2駆でアクセルターンするジムニー
クロカンや廃道でもハードなラインを攻めるようになってくると役立つ場面が出てきます。
転倒しそうな状態になってしまった時に2Loギアに入れ、テールをスライドさせて車体の姿勢やラインを変えるためのリカバリーテクニックとしても使えます。
テールをスライドさせるテクニックなら2Hiギアでも出来るんじゃないの?と思うかもしれませんが、停止状態から大きなパワーを掛けるなら2Loのほうが圧倒的に有利です。
また、ステアリングブレーキと併用すればよりクイックにターンを決めることができます。
2Lo化するための改造方法
同じジムニーでも型式によって2Lo化する改造方法が異なります。
比較的簡単に電気系統の細工だけで2Lo化できる型式もあれば、半ば強引に2Lo化しなければいけない型式もあります。
JB23系は簡単スイッチ式
簡単に2Loに切り替えができるのはエアロッキングハブ機構を持っているジムニーJB23系のスイッチ式です。電気系統を加工すればワンプッシュで簡単に2Lo化することが出来ます。
電気が得意ならDIYで行うこともできますが、手っ取り早く2Lo化したいならオフロードサービスタニグチさんから販売されているエアロッキングハブコントロールがおすすめです。
加工が必要なJA11系のレバー式
2Loに切り替える方法が複数存在するのがジムニーJA11系のレバー式です。基本的にトランスファー本体の加工が前提となります。
主にツインレバー式、シングルレバー式と分かれ、さらにシングルレバー式は数種類のシフト方法があります。
ツインレバー式は2Loに入りやすい分、加工が難しくトランスファーレバー根本部分の強度が落ちてしまいます。無理に操作してレバーが折れてしまった事例も聞いたことがあります。
加工はレバーの根本のため純正のキャップが機能せず、水が侵入しやすく転倒した時にもオイルが漏れやすくなるところも気を付けておいてほしいポイントです。
画像:カツイチ
シングルレバー式は強度面については信頼できますが、トランスファーの操作方法を誤ると「迷子」になる可能性があります。どこにシフトしているのかわからなくなり、競技中に駆動の切り替えができなくなったマシンも見たことがあります。
加工方法によってはシフト位置の関係でボディ側をカットする必要もあるため、思い切った作業が必要になります。
いずれの方式も加工次第で改善できるポイントもあるので、どちらを選ぶかは好みの問題と言えます。
画像:廃棄物彩生処
まとめ
ジムニーの難所デバイス「2Lo」について紹介してきました。4×4トライアル競技のアクセルターンやクロカン走行のリカバリーテクニックとしても使えるデバイスです。
型式によって改造方法の種類があることもわかったと思います。2Loが選ぶことができるトランスファーがあれば走りの幅が広がります。
どんな場面で2Loが使われるのか実際に見たいなら、関西方面だとDa Jimny ORIGIN Labo.CUPがおすすめです。100台近いエントリーがある大人気のレースです(4×4エスポワールも参戦中)。
ギャラリーも無料なのでジムニー乗りなら1度は観戦してみることをおすすめします。
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